本記事ではirumoを他社のSIMを併用するメリットと、副回線におすすめのキャリアを解説します。
irumoは550円から使えますし、3GB以上のプランもセット割で安くなりますが、場合によってはデュアルSIM端末で他社SIMと併用した方がお得な場合もあります。
併用におすすめのキャリアや併用の設定手順も解説します。
irumoを他社と併用するメリット
まず、irumoと他社SIMを併用するメリットを解説します。
仕事と電話番号を分ける
SIMを併用するパターンで最も多いのは、仕事とプライベートで別の電話番号を使いたい場合です。
最近は2枚のSIMを同時に入れられるデュアルSIMのスマホが増えてきました。
iPhoneはXS・XR以降の機種はすべてデュアルSIM(nanoSIMとeSIM)で、2つの電話番号を1台のスマホで持てます。
AndroidスマホもほとんどがデュアルSIMになりました。
これまで仕事用・プライベート用に2つのスマホを併用(2台持ち)していた人も、今後は1台のスマホで済むようになります。
2枚のSIMを同時に入れていれば、どちらの番号に電話番号に電話がかかってきても通話ができますし、どちらの番号から発信することもできます。
もちろんデータ通信をどちらのSIMで行うかも選べますし、切り替えも可能です。
SIMを併用する場合は、できるだけ他社回線を組み合わせましょう。
どちらもドコモ回線だった場合、ドコモ回線で通信障害が起きると通信できなくなってしまいます。
一方、irumoとau回線・ソフトバンク回線や楽天モバイル回線と併用しておくと、どちらかが通信不可になってももう一方で通信できます。
通話料金を安くする
2枚のSIMを併用することで、1枚のときより料金を安くすることも可能です。
例えば、irumoで時間無制限のかけ放題オプションを契約すると、オプション料金だけで月1,980円かかります。
しかし、例えば専用アプリを使えば国内通話が無料になる楽天モバイルを併用すれば、1,078円でかけ放題が使えます。
irumoだけでなく他社も含め、かけ放題オプションを契約するよりも楽天モバイルを併用する方がお得です。
私も2枚のSIMを併用していますが、通話用に楽天モバイルを契約しRakuten Linkを使うので通話料金はずっと無料です。
楽天モバイルとの併用については後ほど詳しく解説します。
安い料金でデータ通信する
通話料金ではなく、データ通信にかかる料金を節約するパターンもあります。
irumoは最大9GBまでのプランしかないため、それ以上使う場合はahamoやeximoを契約せざるを得ません。
しかし、データを大容量使う人はahamoやeximoを契約するより、irumoと他社SIMを併用したほうがお得な場合もあります。
のちほど詳しく解説しますが、irumoと楽天モバイルを併用すれば月3,828円でデータ使い放題にできます。
eximoは各種割引をすべて適用しても4,928円なので、こちらの方がお得です。
他にもIIJmioのギガプランやmineoの使い放題プラン「マイそく」と併用する方法もあります。
9GBじゃ足りないからirumoは契約できないと考えていた人も、他社SIMと併用すればお得にたくさんのデータ容量が使えます。
海外でデータ通信する
irumoでも「世界そのままギガ」を契約すればirumoの契約のまま海外でデータ通信ができますが、料金は割高です。
海外に行く機会が多い人は、海外で通信する専用のSIMを併用するのもおすすめです。
例えばアメリカによく行く人は、ソフトバンクの「データ通信専用3GBプラン」を併用すれば月3GBまで月額990円で通信できます。
irumoは1日で980円なので、断然お得ですね。
他にも楽天モバイルは追加料金不要で月2GBまでは海外でデータ通信できます。
使えるエリアも69の国と地域なので広く、1,078円で2GBまで使え、容量追加も1GBあたり500円と安いです。
通信障害に備える
SIMの併用は通信障害にも役立ちます。
ドコモ回線の通信障害は頻繁に発生するものではありませんが、ビジネスなどの大事な用途で使う場合は万が一のために備えておくのもよいでしょう。
万が一ドコモ回線に障害が発生しても、他社のSIMを入れておけばそちらに切り替えることで通信ができない状態を回避できます。
なお、2枚のSIMを併用する場合はドコモ以外の回線のSIMと併用しましょう。
どちらもドコモ回線のSIMだった場合、万が一ドコモ回線で障害が起こったらどちらも使えなくなってしまいます。
もう1枚には必ずau・ソフトバンク・楽天モバイルの回線のSIMを選んでください。
副回線におすすめのキャリア
irumoと楽天モバイルの併用
irumoと併用するのに最もおすすめなのは楽天モバイルです。
国内通話が無料なので通話専用回線にするのもよし、格安のデータ使い放題回線として使うのもよいですし、海外専用回線にするにも良いでしょう。
例えばデータをたくさん使う人の場合、電話はirumoの0.5GBプラン、データ通信は楽天モバイルに設定しておけば、月額3,828円でデータ使い放題にできます。
ドコモの無制限プラン「eximo」の通常料金は7,315円、各種セット割をフル適用しても4,928円なので、イルモと楽天モバイルを併用した方がお得です。
また、楽天モバイルはRakuten Linkを使えば固定電話も携帯電話への通話も無料なので、逆に楽天モバイルを通話専用回線として契約するのもよいでしょう。
irumoのかけ放題オプションは1,980円に対し、楽天モバイルの最低維持費は1,078円なので、irumoでかけ放題を契約するより楽天モバイルを追加した方がお得です。
なお、楽天モバイルはもちろん通信障害用のバックアップ回線にも使えますが、バックアップのためだけに使うならpovo2.0の方がおすすめです。
<楽天モバイルの併用>
(維持費:1,078円)
用途 | 対象 |
---|---|
通話専用 | 〇 |
データ専用 | 〇 |
海外用 | 〇 |
通信障害用 | △(※) |
※他の用途としても使うなら〇
通話専用回線で使う
最もお得なのが通話専用回線として使う方法です。
楽天モバイルはアプリ「Rakuten Link」を使えば国内通話が無料です。
毎月の維持費として1,078円かかりますが、irumoはかけ放題オプションだけで月1,980円かかるので、irumoでかけ放題オプションを契約するより楽天モバイルを契約して併用した方が月900円以上お得です。
さらに、3GBのデータ通信も使えますし、楽天市場でのポイント還元率が挙がったりします。
- irumo:かけ放題だけで月1,980円
- 楽天モバイル:3GB + かけ放題で月1,078円
→irumoでかけ放題を契約するより楽天モバイルを併用したほうがお得
例えばデータ使用量が月3GBでかけ放題を契約する場合で比較してみましょう。
irumoで3GBプランにかけ放題オプションを契約すれば、各種割引適用後でも月額2,860円かかります。
この人が楽天モバイルと併用し、さらにirumoの契約を0.5GBに変更すると、月額は1,628円になります。
月1000円以上安くなり、さらに使えるデータ容量は合計3.5GBに増えます。
<3GB+かけ放題利用時の料金比較>
irumo 3GB+カケホ (割引なし) |
irumo 3GB+カケホ (割引あり) |
irumo 0.5GB +楽天 |
|
---|---|---|---|
irumo の料金 |
¥4,147 | ¥2,860 | ¥550 |
楽天の 料金 |
¥0 | ¥0 | ¥1,078 |
合計 支払額 |
¥4,147 | ¥2,860 | ¥1,628 |
ただし、楽天モバイルを通話専用回線として使う場合、現在の電話番号の回線を楽天モバイルで使う必要があります。
現在irumoを契約の場合、楽天モバイルを追加契約するのではなく、irumoから楽天モバイルに乗り換えたあとにもう一度irumoを契約する必要があります。
楽天モバイルはSIM契約時のキャンペーンもお得なので、契約時は必ず最新のキャンペーン情報を確認してください。
最もお得な契約方法はこちらの記事で解説しています。
データ専用回線で使う
前章とは逆に、楽天モバイルをデータ通信専用回線として使うのもおすすめです。
irumoは最大9GBまでのプランしか選べないので、それ以上使う人はeximoを選ばざるを得ません。
eximoは3GB以上使う場合の通常料金は7,315円、各種割引を適用しても4,928円です。
楽天モバイルならデータ使い放題で月3,278円で、irumoの0.5GBプランと併用しても支払額は合計で月3,828円です。
楽天モバイルはRakuten Linkを使えば国内通話料も無料なので、さらにお得になるでしょう。
<データ使い放題の料金比較>
eximo 割引なし |
eximo 割引あり |
irumo 0.5GB +楽天 |
|
---|---|---|---|
irumo の料金 |
¥7,315 | ¥4,928 | ¥550 |
楽天の 料金 |
¥0 | ¥0 | ¥3,278 |
合計 支払額 |
¥7,315 +通話料 |
¥4,928 +通話料 |
¥3,828 |
楽天モバイルは通信品質が高くないのがデメリットですが、最近はだいぶ改善してきました。
もし通信できない場合はirumoに切り替えられるので、心配はありません。
海外専用回線として使う
楽天モバイルは海外でも月2GBまでは追加料金不要で通信できます。
よって、海外によく行く人は楽天モバイルをスマホの中に入れておいてもよいですし、海外に行くときだけ契約してもOKです。
irumoでも「世界そのままギガ」を契約すればirumoの契約のまま海外でデータ通信ができますが、料金は通常1日980円で、割引対象国なら2日で1,780円、3日で2,480円かかります。
一方、楽天モバイルは2GBまでなら日数にかかわらず無料で通信できます。
また、足りなくなった場合も1GBあたり500円と格安でデータを追加できるので、irumoよりも断然お得です。
Wi-Fiルーターをレンタルするよりお得なので、海外に行く際は楽天モバイルを検討しましょう。
ただし、海外で5GB以上使う場合はahamoの方がおすすめです。
irumoと併用するとどちらもドコモ回線なので通信障害に備えることはできませんが、海外に行く際はahamoを追加契約するのもよいでしょう。
詳細:ahamo公式サイト
通信障害用の副回線で使う
楽天モバイルは通信障害用のバックアップ回線としても使えます。
ただし、データ通信を全く使わなくても毎月1,078円の維持費がかかります。
先に開設した「通話専用回線」「データ通信専用回線」「海外用」としても使うのであればバックアップにもなりますが、バックアップだけのために契約するならpovo2.0の方が断然おすすめです。
楽天モバイルは契約キャンペーンもお得です。
楽天モバイルの詳細や他社と併用する方法はこちらにまとめています。
povo2.0とirumoの併用
irumoとの併用にはpovo2.0もおすすめです。
povo2.0は基本料金が無料で、データ通信したいときだけデータ容量を追加(トッピング)する仕組みです。
データをたくさん使い時や、irumoの基本容量がなくなったときに切り替えて使うのもお得ですし、通信障害用に日頃からSIMを入れておくのもおすすめです。
<povo2.0の併用>
(維持費:0円)
用途 | 対象 |
---|---|
通話専用 | × |
データ専用 | 〇 |
海外用 | × |
通信障害用 | 〇 |
一方、povo2.0のかけ放題オプションは月1,650円とそれほど安くないので、通話専用回線として併用するのには向きません。
また、海外でも使えますが、料金は1GBで1,480円、2GBで2,880円と楽天モバイルやahamoに比べると割高です。
通信障害のバックアップ
povo2.0は通信障害にも役立ちます。
irumoの通信障害は頻繁に発生するものではありませんが、ビジネスなどの大事な用途で使う場合は万が一のために備えておきましょう。
また、万が一ドコモ回線が繋がりにくい場合でも、サッとpovo2.0に切り替えれば通信できるようになります。
povo2.0はau回線を使っているため、ドコモ回線で障害が起きた場合のバックアップになります。
さらに、povo2.0は基本料金が無料なので、使わない月があっても料金がかかりません。
ただし、180日間以上有料トッピングをしない場合は強制解約になるので注意してください。
解約前には事前通知が来るので、通知が来てから課金すればさらに180日間は使えます。
データ専用回線で使う
povo2.0はデータ通信の専用回線として使えます。
ただし、「irumoで通信制限がかかった場合」「一時的にデータをたくさん使う場合」に使いましょう。
irumoの通信制限時に使う
irumoでは契約容量を使い切ると通信制限がかかり、速度が最大300kbps(0.5GBプランは最大128kbps)に制限されます。
容量を追加購入することで速度制限を解除できますが、irumoの容量追加は1GBあたり1,100円と割高です。
一方、povo2.0は1GBが390円と安いので、通信制限がかかった場合はirumoで容量追加するよりpovo2.0を契約してトッピングしたほうがお得です。
普段はirumoでデータ通信をし、もし容量を使い切ったらpovo2.0に切り替えてトッピングするのがおすすめです。
データをたくさん消費する際に使う
たまに短期間でデータ容量をたくさん使うときのためにpovo2.0を併用するのもおすすめです。
irumoには1回330円で24時間使い放題のトッピングが用意されています。
24時間とありますが、現在は翌日の23:59まで使い放題なので最長で48時間使えます。
例えば旅行に行く際や外出先で動画を見たくなった場合など、短期間に大量のデータ通信をする場合には、irumoで通信するよりpovo2.0の24時間使い放題トッピングを利用したほうがお得です。
私も旅行時にはデータ通信量が増えるので、毎回24時間使い放題トッピングをすることで安心してデータ通信をしています。
詳細:povo2.0公式サイト
irumoと他社SIMを併用する設定
DSDVのデュアルSIM機種を準備
まず、2枚のSIMを入れられるDSDV対応のデュアルSIM端末を準備します。
irumoの対応端末の中から、2枚のSIMが同時に入れれらるデュアルSIMの端末を確認して準備しましょう。
また、iPhoneXS/XR以降の機種を使う人は、物理SIMとeSIMを併用できます。
どちらを主回線にしてもよいですが、なんとなく副回線をeSIMにする場合が多いです。
SIMの切り替え設定
端末にirumoともう1社のSIMを入れたら、端末上で通話とデータ通信をどちらのSIMで行うかを端末上で設定をします。
通話は、自身がよく使う電話番号のSIMに設定しておきます。
もちろん、もう一方の電話番号に電話がかかってきても通常通り受けられるので安心してください。
iPhoneのデュアルSIM設定
iPhoneの場合、SIMカードを2枚入れてAPN設定をした状態で「設定」→「モバイル通信」をタップします。
設定するのは「モバイルデータ通信」と「デフォルトの音声回線」の項目です。
それぞれ、どちらのSIMを使うか選んでください。
下記画像は「データSIM:楽天eSIM、音声通話:irumo」に設定した場合です。
下記のように使い分けを設定してください。
AndroidのデュアルSIM設定
Androidの場合、機種やOSのバージョンによって若干表記が異なります。
私が持っているGoogle Pixel 6の場合、「設定」→「ネットワークとインターネット」→「通話とSMS」をタップします。
その後、電話する際に使うSIMを選択します。
(通話用SIMに設定していない電話番号にかかってきた電話も受けられます)
また、「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」からデータ通信に使うSIMを選択し、「モバイルデータ」をONにしてください。
irumoの申込はこちら
以上、irumoを他社のSIMを併用するメリットと、副回線におすすめのキャリアの解説でした。
irumoは550円から使えますし、3GB以上のプランもセット割で安くなりますが、場合によっては他社SIMと併用したほうがさらにお得な場合もあります。
irumoの契約はirumo公式サイトから可能です。
店舗で契約・プラン変更すると事務手数料3,850円がかかるので、必ず公式サイトから手続しましょう。
また、irumoは常時お得なキャンペーンを実施しています。
契約時やプラン変更時には必ず最新のキャンペーン情報を確認してください。